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July 2007

July 22, 2007

ダイ・ハードな国、インドへ行く。

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訳があって昨日まで、僕はインドに一週間滞在していた。

インドという不可思議な国について書くのは難しい。バックパッカーであるとか、辺境の土地を旅することが好きでもなく、衛生的で洒落たところを嗜好する僕にとって、勘弁して欲しい土地のひとつだった。世間ではヨガだとか、アーユルベーダだとかインドはトレンドの口に上る。またBRICSの成長も著しい。確かにインドは大進歩しているらしく、現地の邦人の話では、五年前とは大違いだそうだ。しかし一方では、まったく変わらないという人もいる。
僕はバンガロール、デリーを巡っただけであるけれど、もしヴォーグ誌の特集などでイメージしたとしたら、失望と幻滅を味わうだろう。現在インドには千人近い日本人が居住し、日本製品の普及のためにまい進しているそうだ。インドではスズキが自動車産業の半分近いシェアを取っているそうだし、日本との関係は浅くない。しかし彼らも口をそろえてインドの生活はハードだという。

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まず町中がスパイスの匂いに満ち、自動車のクラクションが途切れることがなく、人の命が草木のように軽いという現実。ミートホープの偽装だとか、中国の野菜がどうとか神経質に騒ぐわが国とは、180度違う国である。牛糞が街路に落ちているし、崩れそうなバラックが店であり、その場で屠って鶏を売り、数千の蝿が舞っている。
そして建築物は、日本だと耐震偽装がどうとか騒ぐ以前の話で、鉄骨どころか、日干し煉瓦を積み上げただけのようでもあり、高級な家にも隙間があったりと、まあホントに凄まじい。
そもそもタイのサムイ島であるとか、二十年以上前のバリ島も知っていたので、まあその延長だと思っていた自分の甘さを痛感した。インドはそういうスケールではなかった。

勿論、デリーにも、バンガロールにも素晴らしい建築もあるし、食事は美味しいし、日本にないような豪華な病院、ホテルも存在する。しかし素晴らしいプールの水を口に含めば、下痢になるかも知れないし、カレーのスパイスも数日で日本人の胃腸を破壊する。そしてうだるような暑さと埃。

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高級なホテルに泊まり、ミネラルウォーターで歯磨きをし、神経質なほど気を使っていたにもかかわらず、結局僕も凄まじい下痢になってしまい、一晩眠れなかった。カラダの水分を搾り取られるような下痢だった。しかしスポーツ飲料もなく、おかゆもなく、インドにはカレーか水しかない。

が、不思議なことだけれども、、下痢になって朦朧としてからの方がインドの景色が自然に見えてきた。人の動きも、牛の歩みも、喧騒もナチュラルに受け入れている自分を発見した。ある人の話によると、インド人も下痢をするらしい。別に日本人だからという訳でもないそうだ。

下痢はインドの洗礼なのだろうか。そう思いながら、断食のまま僕は飛行機で日本へ戻ってきた。

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