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February 2015

February 27, 2015

シテ友枝雄人能 『杜若 (かきつばた)』を観る。

Photo
肌寒く雨の舞う渋谷の雑踏を抜け、東急セルリアンタワーホテルにある能楽堂へ。横には料亭である金田中が店を構えており、能楽堂があるとは、なかなか想像できない場所だ。その晩は、喜多流のシテである友枝雄人が『杜若』を舞った。

『杜若』の舞台は、中世の三河の国(愛知県)。在原業平をモデルにしたと言われる『伊勢物語』を下敷きにして、業平が歌ったというかきつばたの歌「からころも(唐衣)き(着)つつ馴れにしつま(妻)しあればはるばる(遥々)きぬるたび(旅)をしぞ思ふ」と旅の心を詠んだ故事を軸に、杜若の精霊である女のおぼろげな、ゆらぐ詩情が時空を織り込むように展開していく。

物語の展開はダイナミックではなく、登場するのも僧のツレ(助演者)のみである。寒空の二月の東京にいる私が舞いを眺めているうちに、次第に初夏のかきつばたが群生したという中世の八つ橋にいるようなこころもちになっていく。緩やかでありながらも、飽きさせることのないお能である。

能舞台という装置は、いつも彼方に忘れてしまっていた過去に、観客を誘う。同じシテの友枝氏は、来月同じ場所で今度は『隅田川』を舞うそうだ。(人買いから子供を取り返そうとする母親の話である)
来月も、ぜひ観ようと思う。


能の魅力を知る-遠くも来ぬるものかな 梅若忌-

   
開演時間    2015年3月15日(日)
(開場時間) 午後1時00分 (12時30分開場)
演目・出演
おはなし 金子直樹
狂言「宗論」
能「隅田川」梅若丸の母 友枝雄人 (午後3時50分終演予定)

料金
S(正面)席 8,500円
A(脇正面)席 7,000円
B(中正面)席 5,500円
学生(座敷・自由)席 3,500円
※学生席は能楽堂でのみ取り扱います。購入の際に学生証の提示をお願いいたします。


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